書誌情報
タイトル 『ミッドワイフの家』
著者 三木卓
刊行日 2018年11月2日頃
価格 1800円+税
ISBN 978-4-909758-00-2
判型 四六判(128mm×188mm)/308P
製本 上製
装幀 コバヤシタケシ
装画 柳智之
内容紹介
第68回芥川賞候補作で、1973年に初版発行された三木卓氏の第一小説集の復刊です。
異性への畏怖、憧れ、情欲という切実な問題にぶつかる若者の姿を繊細に表現し、男女の機微を丁寧に描写することで、感受性豊かなイメージが喚起される。鋭敏な<性>の物語です。
執筆当時、今まで誰も読んだことのない若い男女の話を書かねばならない。という強い決意を込めて完成させた著者の第一小説集は、現代でも色褪せず、類を見ない傑作となっています。
目次
巣のなかで
炎に追われて
ミッドワイフの家
あとがき
帯文
本短編集に収められた「炎に追われて」は、童貞であることに苦しむ若者が、何とかその童貞を捨てようとして引き起こす悲喜劇を描いている。戦後文学の名作といっていいのだが、こういうことを書く作家は意外に少ない。三木卓さんは児童文学の人でもあるが、セックスするから子供ができる、ということを念頭に置いている、稀有な作家である。表題作と、夫婦間インポテンツを描いた「巣のなかで」も貴重な作品である。 小谷野敦(作家・比較文学者)
著者プロフィール
三木卓(みき・たく)
詩人・小説家。1935年生まれ。早大露文科を卒業。詩人として詩集『東京午前三時』でH氏賞、『わがキディ・ランド』で高見順賞を受け、小説家としては「鶸(ひわ)」で芥川賞、『路地』で谷崎潤一郎賞、『K』で伊藤整文学賞を受賞する。児童文学作品や児童文学の翻訳も数多く、『ぽたぽた』で野間児童文芸賞、『イヌのヒロシ』で路傍の石文学賞を受賞するなど、詩、小説、児童文学の世界で受賞歴多数。2011年、旭日中綬章を受章。
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